「森 → 木 → 枝 → 葉」の学習アプローチで、まず最初にやること。それが、G検定という「森」全体を見渡すことです。
「この試験は、いったい何を学ばせようとしているのか」。その問いに答えを持った上で各章に入ると、覚えるべき語句の意味や位置づけが、ぐっと見えやすくなります。
G検定とは何か
G検定(ディープラーニングG検定)は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催する資格試験です。
AIは突然「賢いもの」として存在しているわけではなく、段階を踏んで動いています。データを集め、ルール(モデル)を作り、何度も調整し、うまくいっているか確認し、実際の現場で使う——という流れです。
G検定は、この流れを「なんとなく」ではなく、どこで何をしているのかを説明できる状態にすることを目指します。ディープラーニングの仕組みと、それをビジネスや社会に活かすための知識を体系的に学ぶ試験といえます。
なぜ今、G検定を学ぶのか
AIはすでに、顔を見分けたり、病気の兆候を見つけたり、車を動かしたり、文章を書いたりという場面で使われています。こうした技術の中心にあるのが「ディープラーニング(深層学習)」です。
公式テキスト(白本)のはじめにには、こう書かれています。
ディープラーニングは、電気、内燃機関、コンピュータ、インターネットなどと並ぶ、社会を劇的に変化させる技術のひとつであり、シンプルな原理で大きな社会的・産業的変化をもたらすことになるだろう。
(ディープラーニングG検定公式テキスト第3版・はじめに より)
自分の仕事である土木積算にAIを生かすためにも、まずはこの技術の「中身と流れ」を理解することが、G検定を受けようと思った理由です。
G検定の「森」:8章の全体構造
G検定の公式テキスト(白本)は、全8章で構成されています。章の順番に意味があります。
第1章・第2章|AIの基本と歴史
第1章「人工知能(AI)とは」では、AIの定義と研究の歴史、そしてAIが直面してきた問題を扱います。
第2章「人工知能をめぐる動向」では、探索・推論、知識表現、機械学習・深層学習という3つのアプローチが、どんな流れで登場し、それぞれどんな役割を持つかを学びます。
この2章は、「どこから来た技術なのか」を知るためのパートです。歴史の流れを頭に入れることで、なぜ今ディープラーニングが注目されているのかが、自然と見えてきます。
第3章|機械学習の具体的手法
AIがどうやって学ぶのか、その手法の分類と評価方法を学びます。教師あり学習・教師なし学習・強化学習という「学習の種類」と、モデルの選択・評価の考え方が中心です。
「どうやって賢くなるのか」の仕組みを理解するパートです。
第4章・第5章|ディープラーニングの中身
第4章「ディープラーニングの概要」では、ニューラルネットワークの基本から、誤差関数・正則化・最適化手法・誤差逆伝播法・活性化関数まで、ディープラーニングが「どうやって答えを出し、改善するか」という仕組みを扱います。
第5章「ディープラーニングの要素技術」では、畳み込みニューラルネットワーク・リカレントニューラルネットワーク・トランスフォーマー・オートエンコーダなど、代表的なモデルの構造を学びます。
この2章は、ブラックボックスの中をのぞくパートです。技術の構造を把握することで、第6章以降の「使い方」の話が腑に落ちやすくなります。
第6章・第7章|実際の使い方
第6章「ディープラーニングの応用例」では、画像認識・音声処理・自然言語処理といった分野で、ディープラーニングがどう活用されているかを学びます。
第7章「AIの社会実装に向けて」では、AIをビジネスで使うための考え方、プロジェクトの進め方、データの収集・加工・学習の流れまで、実務に近い視点で学びます。
「現場でどう使うか」を理解するパートです。
第8章|AIの法律と倫理
個人情報・著作権・公平性・安全性など、AIを扱う上で守るべきルールと、倫理的な考え方を学びます。技術の使い方を知ると同時に、「事故を起こさないための知識」として、白本でも特に重点が置かれているパートです。
8章の流れを一言でまとめると
G検定の8章は、次のような一本の流れになっています。
| 第1・2章 | AIはどこから来たのか(歴史と背景) |
| 第3章 | AIはどうやって学ぶのか(機械学習の仕組み) |
| 第4・5章 | ディープラーニングの中では何が起きているか(内部構造) |
| 第6・7章 | 現場でどう使うか(応用と社会実装) |
| 第8章 | どう扱うべきか(法律と倫理) |
章ごとに独立しているようで、前の章の理解が次の章の土台になっています。この流れを頭に入れておくと、各章の語句が「どの文脈で登場するのか」がわかりやすくなります。
次のステップ
この「森」の全体像をつかんだ上で、次は各章を「木」として俯瞰していきます。まず手をつけるのは第1章です。
AIの定義・歴史・ブームの流れ——第1章の重要テーマと語句を、文系Gなりに整理していきます。
