土質調査

原位置試験と室内試験(土質試験)

土質調査の種類は多岐にわたり、施工管理技士がその全てを把握することは難しいが、原位置試験と室内試験を分けて考えれば理解しやすい。

原位置試験
・現場で直接実施
・計測数値から結果がすぐに判明する
・現場監督の主体的対応力が必要
・標準貫入試験、ポータブルコーン貫入試験、スウェーデン式サウンディング、ベーン試験、現場密度試験(砂置換法・RI法)、平板載荷試験、現場CBR試験、現場透水試験、弾性波試験
室内試験(土質試験)
・試料を採集して試験室で行う
・試験成績表で報告する
・書類で試験の結果を報告する
・締固め試験、土粒子の密度試験、土の含水比試験、土の粒度試験、コンシステンシー試験

出題率の高い原位置試験

原位置試験の中でRI法と砂置換法の出題率が近年高まっている。

RI(ラジオアイソトープ)法

地盤に穴をあけて、そこに線源棒を差し込み、線源棒から発した中性子線で水分量を、ガンマ線で土の密度を短時間で計測する。

RI法は現場で

  • 土の湿潤密度
  • 土中の水分量

を同時に計測できるのが特徴である。

砂置換法

  1. 現場の土の試料で含水比試験(室内試験)を事前に行っておく。
  2. 地盤に穴を掘り、掘り出した土の質量①を計測する。
  3. 掘った穴に乾燥砂を入れ、置き換えた砂の質量から穴の体積②を測定する。
  4. ①/②から自然含水状態の土の湿潤密度Ptが求まる。
  5. 含水比から土中の水分量を控除することで乾燥密度Pdが求まる。

代表的な原位置試験

サウンディング試験

標準貫入試験

得られるデータ:N値
データの利用:土の硬さの判定

ボータブルコーン貫入試験

得られるデータ:コーン指数 qc
データの利用:トラフィカビリティの判定
ダンプトラックのトラフィカビリティーを確保するの必要なコーン指数は1200kN/m2

その他のサウンディング試験…

スウェーデン式サウンディング

  • 得られるデータ:Nsw値(スクリューポイントの半回転数)
  • データの利用:地盤の支持力、土の締り程度の判定

ベーン試験

  • 得られるデータ:土の粘着力C
  • データの利用:軟弱地盤の判定、斜面の安定計算

オランダ式二重管コーン貫入試験

  • 得られるデータ:コーン指数qc
  • データの利用:土の硬さの判定

電気探査

  • 得られるデータ:地盤の比抵抗値γ
  • データの利用:地下水の状態の推定

締固めの施工管理に用いる原位置試験

現場密度試験(単位体積質量試験)=>砂置換法・RI法

得られるデータ:湿潤密度pt  乾燥密度 pd
データの利用:締固めの施工管理

平板載荷試験

得られるデータ:地盤反力係数 K
データの利用:締固めの施工管理

その他の原位置試験

現場CBR試験

得られるデータ:現場CBR(土の支持力)
データの利用:現場CBRから設計CBRを求め、舗装断面の設計を行う

現場透水試験

  • 得られるデータ:透水係数 k
  • データの利用:軟弱地盤の強度の評価、湧水量や排水工法の検討

弾性波試験

  • 得られるデータ:地盤の弾性波速度 V
  • データの利用:地層の種類、性質、成層状況推定→岩の掘削方法・耐震設計等

代表的な室内試験(土質試験)

土の力学的性質を判断する試験

締固め試験

得られるデータ:締固め曲線(乾燥密度と含水比の関係)
データの利用:盛土の締固め管理

その他の力学的性質を判断する試験

せん断試験(直接せん断試験、一軸圧縮試験、三軸圧縮試験)

  • 得られるデータ:内部摩擦角Φ、粘着力c、せん断強さqu、鋭敏比St
  • データの利用:地盤支持力の確認、細粒土のこね返しによる支持力の判定、斜面の安定性の判定

圧密試験

  • 得られるデータ:体積圧縮係数 av、透水係数 k
  • データの利用:沈下量の判定、沈下時間の判定

室内CBR試験

  • 得られるデータ:修正CBR
  • データの利用:路盤材料の選定、地盤支持力の推定

土の物理的性質を判断する室内試験(土質試験)

土粒子の密度試験

得られるデータ:土粒子の密度 ps、飽和度 S、空気間隙率 Vu
データの利用:土の基本的な分類、高含水比粘性土の締固め管理

土の含水比試験

得られるデータ:含水比 w
データの利用:土の締固め管理、土の分類

土の粒度試験

得られるデータ:粒径加積曲線
データの利用:盛土材料の判定、液状化の判定、透水性の判定
粒径加積曲線がなだらかな土は、土の粒度が偏っておらず強度の大きい土。逆に粒径加積曲線の傾斜が急な土は、土の粒度が偏っていて強度の小さい土である。

コンシステンシー試験 試験によく出る!

得られるデータ:液性限界 wL、塑性限界 wp、塑性指数 Ip
データの利用:細粒土の分類、安定処理工法の検討、凍上性の判定、締固め管理
コンシステンシー試験では、液性限界を求める試験を液性限界試験、塑性限界を求める試験を塑性限界指数と呼び、液性限界wLから塑性限界wpを差し引いた値を塑性指数Ipと呼ぶ。塑性指数Ipは粘性土で大きく、砂質土では小さくなる傾向があり、塑性指数Ipが大きい土は吸水すると泥化しやすく強度が低下する。このため下層路盤の材料にはIp≦6、上層路盤ではIp≦4の材料を用いなければならない。

その他の物理的性質を判断する試験

砂の密度試験

  • 得られるデータ:相対密度 Dr
  • データの利用:砂地盤の締り具合の判断、液状化の判定

土質調査をクイズ形式で学習

 原位置試験から得られるデータ

 原位置試験データの利用法

 室内試験(土質試験)から得られるデータ

 室内試験(土質試験)から得られるデータ